六道輪廻とは
 仏教でよく知られている六道輪廻である。地獄をめぐり、転生をかいま見て、三途の川を渡り、閻魔大王など十王を仰ぎ、最後に天国に至る瞑想だ。それは、チベットの六道輪廻の図に詳しい。今回、それを体験する瞑想を紹介する。

チベットでは六道絵(Bhavacakra)として、詳しい解説(wiki)がある。

 六道輪廻の瞑想 概要
 無我から天国に至るまでに「苦の記憶」を見る瞑想だ。それは最も怖かった人、ひどい食べ物、最もまずかった毒の飲み物、苦しんだ運動などの悪い思い出だ。逆に頭の中には『楽の記憶』もある。それは最もおいしい料理、あいすべき人、気持ちよかったことなどよかった思い出だ。頭の中では記憶はジャンルごとに分類されている。それぞれ最低から最高まで。六道輪廻に入ると両極端がみえる。ここから中道という概念が生じた。

まずは無我の黒い世界に入る。そこから右側下に進む。すると鼻を回り、六道輪廻のエリアに入る。
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右回り
 あなたは六道輪廻の中に入った。そこは真っ暗闇だ。ここをあなたは制覇して、天国にたどりつかなくてはいけない。あなたは前に進む。正面に、過去に見た怖い恐ろしいもの、「苦」なるものが次々と映る。後ろには「楽」なもの(楽しい喜びよいもの)が見える。それらは記憶だ。段階は0-14の計15ある。順にみえる。何か見えている時に胸の円の外側か、顎下を見ると、当時の記憶が鮮明にみえる。一周すると灰色のエリアに入る。そこから上に進むと、飛躍できて、涅槃(天国)に入る。
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左回り
 無我の瞑想をして、自分を消す。真っ黒な世界に入る。そこから左側下に進むと、六道輪廻の左回りを体験できる。左回り段階1-4は暗い灰色にみえる。それを超えて、段階5に進むと、白くみえる。正面に「楽」、後ろに「苦」がみえる。内側が「楽」で、外側が「苦」である。あとはほぼ同じ。この六道は『運動』の記憶だ。良かった行動の記憶が前に、後ろは悪い行動のそれがみえる。

 六道は黒い運動神経エリアの次に感覚・認知神経の白いエリア、天国のエリア、灰色のエリアも順に見ることができる。白と灰色のエリアでは正面に楽、後に苦がみえる。

 なぜ六道輪廻と呼ばれるか?
 これは地獄を見る瞑想とされる。右回りは、自分の苦しみを大きな順に思い出すためだ。が、あの世ものをみるわけではない。本人にとって、人生で学んだ全ての悪い事を思い出す。当人はまるで地獄を見ているかのように感じるだろう。

 六道とされるのは、鮮明にみえる記憶は6つに分類されてみえるためだ。最初の区分は0-60度くらい。次は60-120度くらい。このあたりはいずれ正確に調べる。

 輪廻と呼ばれているが、実際に過去世や来世がみえるわけではない。段階14で植物や段階15で動物がみえるので、それを来世と勘違いしたため。地獄と思われているが、それは段階0で怖い人、段階1で苦しい体験、段階3で苦行を見る(思い出す)ため。それらは過去に自分が体験したことで、記憶だ。死後に体験するものではない。

 瞑想の詳しい説明
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自分を消して、無我になる。黒いエリアに入る。黒いエリアとは瞑想の正面の真ん中の上半分に見える部位のことだ。
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六道輪廻を回るには、黒い部位の右下(右下の手前矢印)から真右に進む。
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すると鼻を回り、鼻先に着地する。もう一度、心の中を見る。真っ暗で煙が立ち上るような世界が安定してみえる。そこを進む。自分を消して、無我になった。真っ黒な世界に入ったところだ。

目前に黒い領域がある。矢印の大きいのが手前、小さいのは奥にある。右下、右上、左下、左上と4箇所に入口がある。それぞれ違う所につながる。

右下手前
 ここが六道輪廻への入り口だ。「地獄」という苦の世界がみえる。ここが右回りだ。ここに進もう。

左下奥
 ここも六道輪廻の入り口だ。ここの六道は左回りで、正面に楽、後ろを向くと苦が見える。

右上奥
 ここは六道輪廻の入り口ではない。ここに入ると、人生の失敗、悪行、罪など苦しい思い出が正面にみえる。後ろには楽しい思い出がみえる。右回りだ。最後の審判のように人生を振り返ることができる。『審判』の瞑想だ。

左上奥
 ここは六道輪廻の入口ではない。ここに入ると、人生の楽しかった思い出が次々とみえる。後ろには悪行がみえる。ここで『走馬灯』のように人生を振り返る。

六道輪廻の瞑想をする人は、ここで右下手前のの矢印に向かって進む。六道輪廻に入る
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無我よりもやや明るいが、暗い世界に入る。

前に進むと正面に何かが次々にみえる。
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鹿のようだ。右回りではもっと怖いものがみえる。くっきり見たい人は、それを見ながら、さらに右側外を見る、もしくは顎下をみる。すると、何の記憶かはっきりとみえる。
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日中に遠くに母娘鹿をみた記憶だ。

 記憶には2種類あって、みたもの、かいだ臭い、味など感覚や認知の記憶。もうひとつはこけて怪我した、筋肉痛をしたなど行動の記憶だ。感覚や認知は段階の前半だ。行動や実践は段階の後半だ。まずは、感覚や認知の記憶を暗い灰色の世界でみる。そして、周囲はさらに真っ黒になると、行動の記憶が思い出される。真っ黒な記憶を通る時には、地獄の十王をみつけやすくなる。

暗い灰色の世界をすぎると、段階後半の真っ黒な世界に入る。
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ここでは、悪行や犯罪、忌まわしき行いが次々とみえる。

さて、地獄には閻魔大王など十王が見張る。秦広王、初江王、宋帝王、五官王、閻魔王、変成王、泰山王、平等王、都市王、五道転輪王だ。日本では、閻魔大王が有名。彼らはどこにいるか?
正面は真っ暗。正面の黒いエリアをよけて、左回りで、奥をみよう。どこかに王はいる。王は十仏である。

予定図

そうこうして、いやな記憶を思い出しては前に進む。その時、胸の回りを回るように感じられる。

六道を前に進むとき、冷静になる。自分の体を感じると、胸の中を右回りする感じがある。
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 この瞑想をすると、図のようにお腹をぐるぐる回る。チベットによると、内側と外側がある。内側は、無我の暗闇の世界を進む経路だ。暗いスクリーンに、思い出の怖いものだけが映し出される。地獄のようだ。最初は1,嫌な人・怖い人など(段階0)。それを超えると、真っ黒なゾーンに入る。これは段階の後半(運動神経)のエリアで、いやな人物に会った時に自分はどう行動したかの記憶がある。それを超えると、また暗い世界に入り、怖いものがみえるが、内容が変わる。2,まずい食い物や嫌な飲み物など。順に危険で嫌で、悪いものだけがみえる。

 外側の明るいリアルな世界はそれぞれの記憶の全体だ。人は日中の明るい時の苦痛な体験が見える。怖いものを見たままで、右下か顎下をみるとその怖い思い出の体験がみえる。

 内側を回るとき、黒いスクリーンに自分の過去の体験が見える。前方には悪い思い出。後ろを振り返ると良い思い出が。段階は0, 人 1, 五欲求(食・飲・吸・排便・排尿) 2, 五感(視聴嗅味触) 3, 知覚 4, 運動…と段階0-14までのテーマごとに分類された記憶を体験できる。なお段階ごとに前半(認知)と後半(運動でさらに黒くみえる)がある。

 前に進む時は、黒い空間に怖い恐ろしい体験の記憶が次々にみえるので、古代の人は地獄と思ったのだろう。

 記憶は鮮明にみえる。全行程は6つの角度で区分される。段階は6つに区切られる。記憶の光景は、その区分内にみえる。

 なお、これら善悪(良悪)に分類された記憶を段階ごとに見る別な瞑想もある。六道輪廻の瞑想ではこれらを順に見るのが特色である。

 さあやってみよう。

 六道輪廻の瞑想1 - 右回り
 瞑想のやり方を説明する。
 
 a, 無我から六道輪廻に入る
 無我の瞑想をする。肉体を消して、この世界に自分の肉体はないと思い、振る舞う。すると、真っ黒な世界に入る。右側の下のほうに抜け道を探す。右側に進み、そこに入る。すると、素早くその経路を進み、右頬を回って、目と目の間のやや下に入り、止まる。再び、正面は真っ暗に見える。これで六道輪廻に入った。

 b, 六道輪廻を進む
 ひたすら黒い通路を前に進む。正面に何か怖いものが現れる。これらをしっかり見ること。前には悪いもの。後ろを振り返るとよかったものがみえる。地獄ではない。これまでの人生上での悪いこと、よいことを次々に思い出す。
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  段階の前半は見やすい。段階の後半(実践)は真っ暗で、行動(動き)だけが感じられる。黒い区切りとは、段階の後半で真っ黒に見えるものだ。
  
 c, 外側も体験しよう(記憶を思い出す)
  黒い通路に何か現れる。たとえば怖い人が見えたら、その状態のまま右下から右側に進む。見えにくい時は顎の下5-6cmか、胸の前をみてみよう。周辺の光景が見えて、その中で怖いものがいる。記憶の全体が鮮明にみえる。
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 段階ごとにみえるもの
段階0-14の15段階の苦と楽がみえる。それぞれの段階でみえるだろうものを説明する。

段階0 人
 最初に正面には怖い人、恐ろしい人が見える。後ろには愛する者たち、自分にやさしくしてくれた良い人達がみえる。これは記憶で、過去に自分にとって悪いこと、良いことをした人だ。古い順に見える。

段階1 生理的欲求
食欲・乾き・呼吸・排便・排尿だ。正面に悪い思い出、後には良い思い出が見える。まずい飯、嫌だった飲み物、最も嫌な臭い、排便、排尿で苦しかったこと。これらを見たくない人は後ろを振り返り、満足した食べ物などをみよう。

段階2 五感
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚だ。視覚では記憶の中でひどい光景が見える。惨劇、事故シーン、葬式など思い出すのも嫌なものがみえる。まさに地獄。聴覚は怖い音、叫び声。ここは阿鼻叫喚地獄のよう。触覚では、痛み・苦しみの記憶を見る。後ろには快感の記憶があり、自分の男女のセックスなどが出てくる。性欲地獄だ。

段階3 知覚
ここからは簡単に説明する。ここでは怖い物語などSFやおとぎ話などのシーンをみる。

段階4 運動 - 悪い運動とは、首吊、苛酷な運動、拷問、肉体の限界に来た時の体験など。これらはまるで地獄の責め苦を見るようだ。

段階5 論理 - 試験の問題で、ひどかったのが出てくる。非論理的な話をする人など。後ろは論理的で素晴らしい演説や本、教師の解説などが見れる。

段階6 社会 - 悪い思い出としては乞食や貧しい時、自分の中で社会の底辺にいる時、恥をさらした時、社会的な地位が落ちた、社会評価が下がった記憶などがみえる。良い思い出は、賞をとった時、社会評価が上がって喜んだものが、多々みえる。
 
段階7 空間 - 悪い思い出は砂漠、荒廃して汚れた町、幽霊屋敷、怖い部屋、汚い場所など。良い思い出はきれいな部屋、遊園地、結婚式場、豪華なホテルなど。
 
段階8 面 - 悪い思い出は醜い絵、ホラー漫画、殺伐とした絵など。良い思い出はまぶしい南国の明るい人々など、幸福を感じさせる絵や映画、ドラマ、アニメなど。
 
段階9 線 - 悪い思い出は、聞いたか読んだ怪談、怖い文章。暗い音楽なども。良い思い出は、幸福で豊かな文学、素晴らしい音楽など。
 
段階10 点 - 悪い思い出は、ポケモンのパニックのように点滅に障害。点滅に関わる何か悪いものはあまりない。良い思い出は、夜景だ。夜空の星も見えるかもしれない。物語で山で迷った時に光の点をみつけて、それは誰かの家だったということも。
 
段階11 空気 - 怖い気体の思い出は、毒ガス、熱いやけどしそうな空気、危険なガス臭などだ。よい思い出は、いい匂い、自然の澄んだ空気だ。
 
段階12 固体 - 怖い固体の思い出は、いろいろ怖い物を思い出す。お化け屋敷の物品、ホラーな品々など。楽しい物の思い出は、幸福な時期の幸福な場所にあったよいものだ。いろいろ思い出せる。
 
段階13 植物 - 悲しい植物の思い出は、枯れて哀れな草木、育たなかった植物、無残に倒れる木々、枯れかけた木など。よい植物の思い出は、立派な木、楽しい花壇の植物、美しい花など。
 
段階14 動物 - 哀れな動物の思い出は死にかけてペット、病の動物、怪我した動物や人など。よい思い出の動物とは楽しいペット、元気な馬・牛、たくましい野生の動物など。
 
 すべてを回ると、六道を通り抜ける。すると、正面の部位の黒いエリアの上にある灰色のエリアに出る。
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そして、灰色のエリア(涅槃の運動神経)に入ると、霊について過去に考えて行動した記憶を六道のように体験できる。

 そこから上をみると神経の白色が輝く。さらにあがると飛躍して、涅槃の世界に入る。

 正面の灰色のエリア
 ここは涅槃(天国)の運動神経だ。よくみると真ん中に仏、周辺には天国の景色が広がる。だが、よく見えないだろう。ここも図のように4つの六堂に入れる。テーマは、霊に関する記憶で運動を伴うものだ。肝試しで霊を見て、びびりまくった。心霊番組を見て、怖がり身震いしたなど。
 
 白いエリア
 認知だ。ここでは、無我の黒い世界とは違い、白く明るい世界で六道輪廻を体験できる。あとは同じ。段階14をすぎて、一周すると、天国に入る。
 
 涅槃(天国)
 六道輪廻を周り終わる。そこから真上に飛ぶと涅槃に入る。すると、覚醒だ。正面の数メートル先に仏(守護霊)がみえる。その周辺には、彼がいる場所が見える。荘厳な世界にいるのは、ビルの中で仕事中である。人(他の霊)もいる。彼は動く。

 さて、涅槃にも六道輪廻がある。ここから右下・右上・左下・左上に進むと、霊の六道に入る。ここからは、霊についての思い出でよいものと悪いものがみえる。霊、幽霊ホラー映画、ドラマ、夢などの記憶を思い出せる。

誘導瞑想
 次の言葉を考える。 「日本製の力で、******を体験させてください。どうぞ。」 そして、瞑想しよう。誘導瞑想を体験できる。***には下記の数字か瞑想したいものの名を入れる。

このブログをネットで見た当日のみ、体験できる。1回につき3-5分。時間を2時間まで指定できる。やめたいと思うとすぐに終わる。例外もある。

1, 「六道輪廻の瞑想をさせてください。」と思う。

2, 「無我にさせてください。」と思う。黒くみえる。

3,「六道輪廻に入れてください。」と思う。くるくる周り、目前が黒くみえる。これはかなり安定して黒くみえる。目前に何かみえる。それを見る。あとは順に進む。

4, 後ろをみたい時は振り返る。「楽しいものを見せてください。」と願うとみえる。

5, 怖い記憶を鮮明にみたいときは、「六道の世界を鮮明に見せてください。」と思う。それがみえる。

6, 段階を指定したい時は、「段階0-14をみせてください。」と思うこと。

7, 天国をみたい時は、「輪廻が完成したら、天国に進ませてください。」と思うこと。段階を順に見た者だけが、ゆっくりと輪廻を回り、天国に入って、みる。

では、また
2020/11/7, 11/10 修正